🎙声劇説明
この台本は、”喜劇”という言葉の裏に潜む空虚と絶望を描いた、二人掛け合いによるバッドエンド声劇です。日常のふとしたやり取りが、少しずつねじれ、歪んでいく様子を、明るく軽妙なテンポと共に綴ります。しかし、その”笑い”はどこか空疎で、強がりのようで、最後には何も残らない。汚染された現実と、黒く染まった希望の断片。短命な幸福を求めながら、それでも刺すような言葉で互いを傷つけあう二人。喜劇でありながら、救いのない結末へと至る――そんな矛盾を孕んだ物語を、声で演じてください。SNS投稿、朗読、アレンジ使用も自由です。クレジットも不要です。
- 商用利用可能(フリー台本です。さまざまな場面でご使用ください。)
- バッドエンドな作品です。
- 動画化・音声化・朗読など、形式自由。
- 事前連絡やクレジット表記は任意ですが、SNSなどで当ページをご紹介いただけると励みになります。
『笑わなければ、悲しみにもなれない』──喜劇の仮面をかぶったバッドエンド声劇|二人掛け合い・3000字・朗読自由台本
声劇台本『笑わなければ、悲しみにもなれない』
(A:少しお調子者/B:冷静だけどどこか空虚)
A「今日のさ、バナナ…めっちゃ真っ黒で、逆にプレミアつきそうじゃない?」
B「それ、ただ腐ってるだけじゃない?」
A「違うよ違う、これは…熟成美だよ。アート。現代芸術!」
B「君の脳味噌も芸術的に腐ってそうだね」
A「ねぇ、そんなこと言う?せっかくこの舞台、楽しく進行してたのに」
B「舞台ね……笑いって、便利だよね。痛みも誤魔化せる」
A「あ、名言っぽい〜!じゃあそれ、座布団一枚!」
B「……全部、嘘だけどね」
A「うそ?」
B「笑ってないじゃん、君の目。ずっと、泣きそうだ」
A「そんなこと、ないよ?僕たちは“喜劇”のキャラクター。ずっと、笑ってなきゃ」
B「笑ってなきゃ、生きてる意味がない?」
A「そうだよ。だって、悲しんだら…壊れるから」
B「壊れてるのは、もう前提だよ。君も、私も」
A「じゃあ、何のために笑ってたの?ずっと」
B「……気づかないため。あたし達が、もう終わってるってことに」
A「でも、笑えば、また始められるかもしれないじゃん?」
B「じゃあ笑ってみてよ、本気で」
A(しばらく沈黙の後、引きつった笑い声)「……ははっ……は、あははっ……」
B「……苦しいね、その声」
A「わかってるよ。でもさ、それでも笑うんだよ。僕たちは“喜劇”の中の亡霊なんだから」
B「悲劇は終わる。でも喜劇は終われない。ずっと、繰り返すだけ」
A「また明日も、笑うんだろうね。壊れながら」
B「……そのうち、声も出なくなるのに」
(長い沈黙)
A「終わろうか、この芝居」
B「もう終わってるよ。ずっと前から」
声劇台本サイトと相性抜群!収録・創作に役立つアイテムをご紹介
声劇台本の制作や投稿を日々行っていると、「実際に演じてみたい」「録音して公開してみたい」と思う方が多いはずです。そんな皆さんの活動をより豊かに、より本格的にするためのおすすめアイテムをご紹介します。
僕自身も、声劇台本を書くだけでなく、実際に音声化された作品を聴いたり、簡単な編集をしたりする中で、「このマイク良かった!」「この本は脚本の書き方に参考になった!」と思えるものをいくつかピックアップしました。
🎙おすすめその1:まずはマイク!初心者〜中級者まで安心の定番
声劇を音声化するにあたり、まず大切なのがマイクです。スマホでも録音できますが、マイク一つで「声の説得力」や「世界観の伝わり方」が大きく変わります。
▶️Blue Microphones Yeti USBマイク
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USB接続で簡単に使えて、配信者や声優志望の方にも人気のモデル。集音モードも4種類から選べるため、声劇のバリエーションにも対応できます。
▶️オーディオテクニカ AT2020 コンデンサーマイク
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価格と性能のバランスが取れていて、「一歩プロに近づきたい!」という方におすすめのマイクです。音の輪郭がクリアで、セリフの抑揚や感情も丁寧に拾ってくれます。
🎧おすすめその2:編集にもチャレンジしたい方へ
収録後のノイズ除去やBGMの挿入など、簡単な編集ができるだけで「作品の完成度」が一気に上がります。
▶️Wondershare Filmora 動画編集ソフト(買い切り版)
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映像付きの声劇(YouTube投稿用など)を目指すなら、直感操作ができるFilmoraが圧倒的におすすめ。買い切り型でコスパも◎。
Wondershare Filmoraは、買い切り型で使える動画編集ソフトです。特に声劇台本の音声編集や、シンプルな動画作成にはぴったりのツール。価格も比較的抑えられていて、コストパフォーマンスの良さが魅力です。操作画面は直感的でわかりやすく、初心者の方でもすぐに使いこなせる設計になっています。さらに、定期的なアップデートもあり、機能の進化や安定性の面でも安心感があります。「動画編集に挑戦してみたいけど、難しそう…」という方にもおすすめできる信頼性の高い編集ソフトです。
声劇台本を書くにあたって参考にした書籍のご紹介
僕が作成している声劇台本には、いくつかの作品や作家から影響を受けた部分があります。たとえば、村上春樹の静かで深く沈んでいくような内面描写や、夢と現実のあわいを漂う感覚。太宰治の人間の弱さや孤独に向き合う視点、そして新海誠作品のような、言葉にならない想いを風景や間で表現する技法。これらの作家や作品から受けたインスピレーションを、自分なりに消化しながら台本へと落とし込んでいます。読む方や演じる方にとっても、どこかでそれらの面影や空気感を感じていただけたら嬉しいです。物語の背後には、こうした文学や映像作品の影がひっそりと息づいています。
この声劇台本を見つけてくださって、ありがとうございます!作品を通して、少しでも何かを感じていただけたら嬉しいです。今後も定期的に新しい声劇台本を公開していく予定なので、ぜひ次回作も楽しみにしていてください。当サイトで公開している台本はすべてフリー台本です。特に使用ルールなどはありませんが、ご利用いただいた際には、SNSや配信アプリ、動画の概要欄などでこの台本ページをご紹介いただけるととても励みになります。今後とも、どうぞよろしくお願いします。
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